【専門家が教える】自分の感情コントロールする方法

こんにちは、Ryotaです。
今回は感情コントロールについてお伝えします。

この記事を書いている僕は国立心理系大学院を修了した心理士です。

あなたは「もっと自分の感情をしっかりコントロールできたら!」と思ったことはないでしょうか?

・ちょっとしたことで怒ってしまった
・不安でたまらない時がある
・なぜか悲しくて涙が出る

など

誰しも一度ぐらいは経験があるはずです。

職場の人間関係問題から犯罪行動まで、あらゆる問題は人間が感情のコントロールができないところに原因があります。感情コントロールができないから「他人を殴っちゃいました・・・」なんてことが起こるのです。

であれば、感情コントロールがしっかりできる人間になれば、他の人たちよりもかなり暮らしやすくなると思いませんか?

感情についての正しい科学的な知識と技法を学べば、あなたはしっかりと自分の感情コントロールができるようになりますからぜひ最後までお読みください。

感情とは何か?

感情コントロールをするためには、そもそも「感情とは何か?」について正しく理解しておく必要があります。しかし、この「感情とは何か?」という問いは意外に難しく、専門家ですらすんなり答えることができないと言われています。

そこで、できるだけわかりやすく要点をまとめて説明します。

結論から言うと、感情とは「情動」+「認知」で構成されるものです。これを理解するためには次の研究が役立ちます。

まず複数の学生を2つの群に分けます。どちらもの群に興奮作用のあるアドレナリンを投与します。その後、Aの群にはアドレナリンを投与したことを伝えます。一方、Bの群にはアアドレナリンを投与したことを伝えません。この状態で怒り感情を生起させるようにサクラ(わざと演技する人たち)が活動します。すると、アドレナリンを投与されたことを知らないB群は怒り感情を表出した一方、アドレナリンが投与されたことを知っているA群は、怒り感情をあまり示しませんでした。

この実験結果は、感情という現象が情動反応に認知面でラベリングすることによって生じていることを示唆しています。

わかりやすくいうと、身体の状態に頭で名前をつけたものが感情の正体であるということです。

ボトムアップ式かトップダウン式か?

感情コントロールはよく2階建の建物で例えられます。

人間の脳は大きく分けると動物脳と人間脳の2つに分けることができます。私たちの感情が出るのは動物脳が働いている時です。これは建物の1階にあたります。

私たちが感情的になっている時は、この1階部分が働いているわけです。たとえば、深呼吸をするなど身体に働きかけるアプローチで感情をコントロールする方法はボトムアップ式の感情コントロール方法だと言えます。

一方、1階部分での感情の暴走は2階からのアプローチで沈静化することができます。これは脳が階層性を持っているからで、進化的に新しい脳は進化的に古い脳への介入が可能です。

たとえば、自分の感じている感情を客観的に観察してラベリングするといった方法は、トップダウン式の感情コントロール方法だと言えます。

どちらも有効な方法ではありますが、感情は1階部分から出てくることを考慮すると、深呼吸するなど身体に働きかけるボトムアップ式の感情コントロールの方が、簡単にできてすぐに効果が出やすいです。

最強の感情コントロール方法

とはいえ、もちろんトップダウン式の感情コントロールも練習次第ではかなり役立ちます。特に最新の心理学研究で有効性が認められているのがセルフモニタリングと呼ばれるものです。

これは自分の感情状態を自分で内観するというもので、この方法は最もエビデンスがある感情コントロール技法の1つです。

私たちが自分自身の感情状態を把握しようとする時、脳内ではvmPFCという部位が活動しており、ここが活動することでしっかりと感情コントロールができることがわかっています。

なので、普段はボトムアップ式で深呼吸などを使って感情コントロールを行いながら、同時に自分の感情状態を把握する癖をつけていく。こうすることで効率良く、効果的に感情コントロールの技術を身につけることができます。

ぜひ実践してみてくださいね!

というわけで、今回は以上です。

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