なぜ私は対人関係が苦手なのか?問題を防ぐ3つのポイント

 

誰もが直面する対人関係の問題。

・なぜ対人関係が得意な人と苦手な人がいるのか?得意な人は何が違うのか?

こういった疑問にお答えします。

結論からいうと、対人関係が苦手な人は以下の特徴があります。

・他者に過剰な期待をする
・言いたいことを言葉で伝えていない
・自分にばかり意識が向いている

逆にいうと対人関係が得意な人はこれらの逆を行えている人です。

科学的根拠は?という人もいるかもしれませんので、お伝えしておきます。

3つの内、上2つは対人関係療法、下1つはメタ認知療法という心理療法の知見に基づいたものです。今回はこれらの心理療法について専門的には書きませんが、興味がある方は最後に参考文献を上げておくので見てみてください。

では、それぞれ解説していきます。

他者に過剰な期待をする

シンプルな事実として対人関係上のストレスは相手に対する過剰な期待から生じます。

「これをやってくれるはず」
「あれをやってくれるはず」

でも、蓋を開けてみたら相手は何もやってくれない。これが怒りの原因であり、対人関係トラブルの元なのです。

自分は相手に対して過剰な期待を抱いていないか?をいつも意識しておくと、対人関係で生じるストレスを大幅に減らすことができます。

加えて、対人関係の問題でストレスを感じにくくするために知っておいてほしいことがあります。

それは「相手の事情を考える」というスキルです。

この考え方は精神科医の水島広子さんが対人関係療法(IPT)の考え方をベースに提案している技法です。

詳しくは以下の本をお読みください↓

『自己肯定感持っていますか?』水島広子

要点をまとめると、とにかく対人関係で相手に対してイライラした時は、相手の背景事情を考えなさい、ということです。

たとえば、上司の態度がえらそうで頭に来たという出来事があったとしましょう。この時、上司の事情をあれこれ想像してみるのです。

「仕事で疲れているのではないか?ちゃんと食事を摂っていないのではないか・・・etc.」

このように相手の背景事情を考えることができると、イライラという怒りの感情は「かわいそうだな」という感情に変化します。そして、あまり怒りを感じなくて済むのです。

「事情を考える」はシンプルだけど強力な技法です。

ぜひ日常で活用してみてください。

言いたいことを言葉で伝えていない

対人関係が苦手な人の大きな特徴の一つが「言いたいことを言葉で伝えていない」です。

たとえば「夫が家事を手伝ってくれないんです・・・」という悩みを抱えている女性は多いと思いますが、「私はあなたに家事を手伝ってほしいと思っている」と実際に言葉で伝えている人はどれくらいいるでしょうか?

この例に限らず多くの人は自分の考えを言語化して相手に伝えていません。

これは日本人の文化的背景(暗黙の了解など)も関連していると思われますが、シンプルな事実として人間は相手の心を正確に読むことはできません。

できるとすればそれは言葉を聞いた時だけです。
つまり、言葉で伝えていないことは相手に伝わりません。

言わなくてもわかってくれるはずは対人関係トラブルの大きな原因になります。
思っていることがあるなら、しっかりと言葉で伝えましょう

「言葉で伝えていないことは相手に伝わらない」

ここを押さえておくと対人関係トラブルは未然に防ぐことができます。

自分ばかりに意識が向いている

専門的には自分ばかりに意識が向くことを自己焦点化と言います。

自己焦点化はうつ病を招く原因になる他、他者に意識が向かないためコミュニケーションの問題を生じる原因にもなります。

常に「自分はどう思われているのか?自分は・・・、自分は・・・・」と自分のことばかり考えていますから、視野が狭くなり(専門的には認知的フュージョンという)客観的な考え方ができません。

そのため相手から言われたちょっとした指摘にも傷つき、1日中その指摘について考えて疲れてしまいます(専門的には反芻という)。

このような頭の中での繰り返しはうつ病に罹患するリスクを高めます。

解決法としては意識を自分から逸らしましょう。

自分のことばかり考えているなと思ったら、瞑想をする、周りの音に意識を向ける、1000から3ずつ引き算をする、などとにかく自分から離れる行動をとりましょう。

これらを日々行うことで自己焦点化を低減させ、ストレスマネジメントができます。

 

というわけで、今回は以上です。

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