心理テストに意味はない?心理学からみた心理テスト

 

今回の記事では、心理テストって本当のところどうなの?

こういった疑問にお答えします。

 

巷に広がる心理テスト

世の中にはたくさんの心理テストがありますが、結論からいうとこれらは占いと変わらない、エンターテイメントの1種に過ぎません。

単純ですが、巷に広がる心理テストにはエビデンスがないからです。

たとえば、次のような心理テストがあります。

問い:彼氏にするならどんな人が良い?理想のタイプを3つ言ってみて。

答え:1番目→建前の答え、2番目→本心の真逆、3番目→深層心理

このような心理テストは無数にありますが、心理学の専門家が使う心理テストとの決定的な違いがエビデンスの有無です。

心理学の専門家が使う心理テストは、基本的には統計的に根拠が示されたものだけです。

たとえば、インクの滲みを用いたロールシャッテャテストなども統計的にエビデンスがきちんと示されたものですし、その実施、解釈も専門的知識と技能が必要になります。

そのため、心理学の専門家が考えるアセスメントツールとしての心理テストと、先ほど紹介した心理テストは全く異なるものです。

中には「科学的根拠にもとづいた心理テスト」なんて触れ込みがある心理テストもありますが、やはり専門家から見るとエンターテインメントの1種に過ぎません。

どんな心理テストが有用か?

では、個人が信頼ある心理テストの結果を得ようと思ったらどうすれば良いのでしょうか。

簡単で信頼がある心理テストとしては、以下の知見に基づくものを探すと良いでしょう(ただし臨床的に利用するためには専門家による分析と支援が必要です。あくまで参考程度に)。

・エゴグラム
・Big Five
・VIA

エゴグラム

エゴグラムは性格分析のために用いられる心理テストで、交流分析という心理療法の創始者エリック・バーンの理論をベースに弟子のデュっセイが確立したものです。人間の自我状態を5つに分類し、それらの自我状態が放出するエネルギーを測定するものです。

自我状態のベースは、はじめP(親)、A(大人)、C(子ども)の3要素があり、その後、PはCP(支配的な親)/NP(優しい親)、CをFC(自由奔放な子ども)/AC(適応的な子ども)に分類され、計5つのタイプになりました。

これらを質問紙によりエネルギーの高さ別に棒グラフ化して、自分の性格を知ることができるのがエゴグラムです。

Big Five

Big Fiveはマックレーとコスタの挙げた5つの特性に基づくパーソナリティの分類です。現在、特性論はこのBig Fiveに収束する傾向にあります。名前の通り5つの特性があり、それぞれ以下の通りです。

・開放性
・誠実生
・外向性
・協調性
・神経症傾向

VIA

VIA(強み診断テスト)はポジティブ心理学において、強みを診断し、支援するために使用されるものです。

ポジティブ心理学とはなんともふざけた名前に思えますが、れっきとした学問です。ポジティブ心理学では強みを知り、それを日常生活で活かすことが心の健康に繋がると考えられています。

以下のサイトから本家のサイトに飛ぶことで無料診断可能です。
http://www.positivepsych.jp/via.html

 

というわけで、今回は以上です。

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