[word_balloon id=”2″ size=”M” position=”L” name_position=”under_avatar” radius=”true” balloon=”talk” balloon_shadow=”true”]人間関係の悩みを解決する簡単な方法ってないのかな?
一般に紹介されている方法は複雑だったり、努力が必要だったり・・・
もっとお手軽な対処法が知りたいな。[/word_balloon]
人間の最大の悩みは「人間関係」
有名な心理学者アドラーは、「人間の悩みはすべて対人関係の悩みである」と言いきりました。
アドラー心理学は今でも心理学の教科書に記載されるほど有名ですが、その心理学の巨匠であるアドラー自身が人間関係の悩みを最重視していたのです。
また、占い師は古くから相手が何に悩んでいるかわからないとき、「人間関係に悩んでいますね?」と言うと良いと言われています。程度の差こそあれ人間関係で悩まない人はいないからです。
このように人間関係の悩みは時間を超えて、常に私たちの最大の悩みなのです。
「いや、私はお金で悩んでいるんだよ」という人もなぜお金が必要なのか考えてみてください。
「他人によく見られたい」「家族を養いたい」など行き着く先はやはり人間関係の悩みです。
このように私たちにとって人間関係の悩みは最大のストレスになります。
しかし、逆に言えば、人間関係の悩みさえ解決することができれば人生は相当楽になります。
そこで、今回は人間関係の悩みを解消する強力な1つの考え方を紹介します。
これまでの人間関係の対処法はどれも一時的なもので役に立ちませんでした。
たとえば、
・気にしないでおきましょう→気になるわ!
・ポジティブにいきましょう→もともとネガティブなんだよ!
…といったように。
このように人間関係の悩みに対してはこれまでなかなか良い対処法がありませんでした。
しかし、今回は違います。
たった1つの考え方で生涯人間関係に対処できる上に心理学的裏付けもあります。
相手の事情を考える
前置きが長くなりましたが結論を言いましょう。
それは相手の「事情」を考えることです。
この考え方のクレジットは精神科医の水島広子先生にあります。
もっと言うと、対人関係療法の創始者クラーマンにあります。
なぜ人間関係の悩みに「相手の事情を考えること」が効くのでしょうか?
その理由は「役割期待のずれ」を修正することができるからです。
「役割期待のずれ」は対人関係療法の1つの概念です。
簡単にいうと「自分が相手に期待していることと相手が自分に期待していることがずれていること」です。
要するに期待のずれですね。
ちなみに対人関係療法はうつ病に対して明確なエビデンスがある心理療法です。
うつ病になる人はやはり人間関係の悩みを抱えています。
いきなり「相手の事情を考えろ」といわれてもイメージが湧きにくいですよね。
そこで、相手の事情を考えるとはどういうことか、例を挙げたいと思います。
歩きスマホ
駅のホームで歩いていると、歩きスマホをしている人がぶつかってくることがあります。
おじさんかもしれませんし、おばさんかもしれませんし、若者かもしれません。
たとえば、朝あなたが駅のホームで歩いているとおじさんがぶつかってきたとしましょう。相手は歩きスマホをしていました。それにも関わらず相手は「どこ見てるんだコノヤロー!」とあなたに怒鳴りつけてきました。
あなたはその場では萎縮してしまい言い返すことができません。
ただ怒鳴られるままになり気がつくと理不尽に怒鳴られた怒りがこみ上げてきます。
このような状況を放置してしまうとあなたに残るのは強いストレスだけです。
そこで「相手の事情を考えること」を実践してみましょう。
今回のケースだと、歩きスマホしながらぶつかってきたおじさんの「事情」を考えてみます。
たとえば、
・朝早く毎日出勤させられて疲れていたのでは?
・家庭ではのけものにされているのでは?
などです。
相手の事情を考えることができると、強い怒りは「かわいそう」という感情に変化します。
「なんかこのおじさん疲れてるんだな」
みたいな感じになります。
「相手の事情を考える」
このたった1つの考え方を身につけるだけで人間関係の悩みは大幅に軽減されます。
とにかく人間関係でイライラしたら相手の背景事情を考えましょう。
あなたの自由なイメージでいいのです。思いつく限り相手の事情を考えてみましょう。
最後に今回紹介した考え方が詳しく記載されている本を紹介します。
これまで人間関係に悩んでいる方におすすめしてきて、「読んで良かった!」と意見をもらっている本です。
『自己肯定感、持っていますか?』水島広子
この本は「事情」というたった1つのキーワードが私たちの人間関係の悩みを減らしてくれるのか?豊富な例を挙げて説明してくれています。
僕自身、人間関係に悩む人にはまずこの本を紹介するようにしています。
即効性があり、心理学的裏付けもある信頼性のある方法だからです。
著者の水島広子先生が精神科医であるというのもポイントですね。
心理読み物系はわけのわからない自称カウンセラーが書いていたりするので。
対人関係療法についてさらに詳しく知りたい方は↓の本をおすすめします。
『自分でできる対人関係療法』水島広子
専門的な対人関係療法の内容を一般向けにわかりやすく解説した本です。
ワークが多く、さまざまな対人関係療法の考え方を学ぶことができます。
意外と文量もあり読み応えある良書です。
『臨床家のための対人関係療法入門ガイド』水島広子
こちらは専門家向けの本です。
上記2冊を読んで、さらに詳しく学びたいという方は手に取ってみてください。
というわけで、今回は以上です。