【怒りの心理学】タイムアウト法・マインドフルネス瞑想法・論理療法

生徒
生徒
すぐ怒ってしまうのを治したい。いつまでもダラダラ怒りが収まらなくて辛い。解決法を教えてくださいな。

こういった疑問にお答えします。

怒りはなぜ生じるのか?

怒りが生じる理由は、感情を司る大脳辺縁系に脳内が支配されているからです。この状態では、私たちは冷静な判断を下すことができなくなります。

簡単にいうと、脳内が怒り感情に支配されて、他の思考が停止状態になっているということです。

すぐに怒りが湧いてくる、怒りの感情がなかなか収まらないという人は、心理学的に正しい怒りのコントロール法を学ぶことで解決することができます。

怒りをコントロールする方法

怒りをコントロールする心理学的に正しい方法を3つ紹介します。
これらを徹底すれば極限まで怒りをコントロールすることが可能です。

・タイム・アウト法
・マインドフルネス瞑想法
・「かくあるべき」を捨てる

タイム・アウト法

タイム・アウト法とは、一定期間その場を離れる方法です。本来は行動療法という心理療法の1分野で用いられる技法で、主に問題行動を起こす子どもに使われます。

行動療法では、子どもが問題行動を起こしたとき、親や先生が叱ることは、子どもにとって「かまってもらえる」というご褒美になっていると考えます。そのため、子どもは問題行動をやめられないと考えるわけです。

このような子どもに対応するためには、一時的にその場を離れさせて何もしないことが有効です。学校などではタイム・アウトルームが用意されていることもあります。

前置きが長くなりましたが、このタイム・アウト法を自分自身に適用しましょう!ということです。怒りを感じたら即、その場を離れる。そして、落ち着くまで待機する。やることはそれだけです。

タイム・アウト法が怒りに効果的である理由は、怒りの性質にあります。怒りは感情の1つです。そして、感情には長続きしないという特徴があります。

例えば、どんなに強い怒りを感じていても、宝くじで100万円当たったら一気に幸せな気持ちになるでしょう。このように感情は長続きせず、移ろいやすいという性質があります。

なので、タイム・アウト法を用いて一時的に怒りの対象と距離を取れば、時間と共に自然と怒りは収まります。多くの怒りはその対象から離れるだけで解消されます。

マインドフルネス瞑想法

マインドフルネス瞑想法は心理療法の1つです。正確には第3世代の認知行動療法として位置付けられています。

マインドフルネス瞑想法は、怒りを鎮めるほか、不安などのネガティブな感情全般のコントロールにも役立ちます。

様々なやり方はありますが、手軽にできる方法を1つお伝えします。それは呼吸に意識を向ける方法です。以下の手順で行います。※呼吸は鼻から吸って、口から吐くようにします

①姿勢を正す

②呼吸を観察する(空気の流れを観察。鼻から吸って口から吐くという流れを意識します。)

③ひたすら呼吸だけに意識を向けます(雑念が浮かんだら「考えた」とだけ心の中でつぶやいて、また呼吸に意識を向けてください。その繰り返しです。)

はじめは1分間やってみてください。慣れてきたら10分以上の継続を目指しましょう。(10分超えるあたりから脳波の変化が見られます)

最大のコツは命がかかっているかのようにひとつひとつの呼吸を大切に扱うことです。瞑想は継続が大切な技法なので、1日にたくさん行うよりも毎日少しずつ継続することを目指してください。

ちなみに瞑想の継続時間が増えてくると、不安などのネガティブ感情を生み出す扁桃体という脳の部位の体積が減少し、逆にネガティブ感情をコントロールする脳の部位の体積が増えるという研究結果があります。

マインドフルネス瞑想法は、物理的にも脳を良い方向へ変化させる技法なのです。

「かくあるべき」を捨てる

ここまで紹介してきた方法は、あくまで対処療法です。根本的に怒りを感じにくくするためには、怒りの根本原因に向き合う必要があります。

怒りの根本原因は「かくあるべき」です。つまり、「こうあるべきだ」というあなたの考え方が怒りを生み出す原因です。

「かくあるべき」という考え方は、心理学では信念(belief)と呼ばれます。例えば、あなたが上司で、部下がとても仕事が遅いとします。

この時、あなたが怒りを感じるとしたら、あなたの中には「仕事は早くすべき」「給料分はしっかり働くべき」という信念が存在します。

信念に反することが目の前で起きているから、イライラして怒りを感じるのです。信念への対処法はシンプルです。それは反論することです。

イライラして「あいつは絶対許さない!」と怒りが湧いてきたら、「証拠はあるか?」とすかさず自分に反論します。

反論すると「だって、あいつは俺を馬鹿にしたんだ!」など反論の反論が返ってきます。それに対し、また「馬鹿にしたっていう証拠はあるか?」と反論の反論の反論をします。

これを続けていくと、信念は降参します。

なぜなら、信念をもとに生成された思考は非合理的で推測的なものばかりだからです。

もう少し深掘りして、先ほどの信念との反論対決を見てみましょう。

信念:「あいつは絶対許さない!」

自分:「(許せない)証拠はあるか?」

信念:「だって、あいつは俺を馬鹿にしたんだ!」

自分:「(馬鹿にしたっていう)証拠はあるか?」

信念:「睨んできたんだ!」

自分:「(睨んでたっていう)証拠はあるか?(もとからそういう目つきでは?)」

信念:「・・・」

こんな感じで「証拠はあるか?」を軸に反論を続けると、徐々に信念から生まれてくる考え方は弱まっていきます。このような技法は論理療法と呼ばれる心理療法です。

繰り返すことで信念から生まれる歪んだ思考を正していくことができます。

少し専門的になりますが、このように信念の歪みを修正していく技法全体は認知行動療法 (CBT)と呼ばれ、現代の主流な心理療法の1つです。

怒りに対処するおすすめ本

マインドフルネス関連

『マインドフルネス瞑想入門』吉田昌生

『Search Inside Yourself』チャディ・メン・タン

『マインドフルネスストレス低減法』J.カバットジン(専門家向け)

論理療法関連

『現実は厳しい、でも幸せにはなれる』A. エリス

『オプティミストはなぜ成功するのか?』M. セリグマン

『論理療法』A. エリス(専門家向け)

どれを購入されても有益です。理解を深めるための参考書としてご利用ください。

 

というわけで、今回は以上です。

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