心理系大学院の英語試験について知りたい人
[word_balloon id=”2″ position=”L” size=”M” balloon=”talk” name_position=”under_avatar” radius=”true” avatar_border=”false” avatar_shadow=”false” balloon_shadow=”true”]
・心理学系大学院は英語試験があるそうだけど何が出題されるんだろう?
・英語試験に受かるために必要な英語力はどれくらいだろう?
・おすすめの参考書は?
[/word_balloon]
こういった疑問にお答えします。
この記事を書いている僕は、国立大学院で心理学を専攻しています。
心理系大学院入試に英語が必要な理由
心理職に就きたいと思えば、基本的に大学院入試を受験しなければなりません。心理学の資格はたくさんありますが、実際に心理職に就いて生活していこうとすると臨床心理士・公認心理師資格が必須です。
心理学で仕事をしていくために必要な資格については↓の記事にまとめています。
これらの資格は原則大学院に進学して規定の単位を修めて卒業しなければ受験資格が得られません。
そのため、心理系大学院へ進学する必要があります。
大学院入試で受験生を悩ませる試験の一つが英語です。
心理系大学院の入試は必ずといっていいほど英語試験が課せられます。
「なぜ心理学なのに英語試験なの?」と思われる方もいるかもしれまんが、大学院は研究をするところなので、かなりの論文を読まなければなりません。
そして、最新の心理学研究の知見は日本より圧倒的に英語圏の論文に示されていることが多いのです。
なので、英語で書かれた論文をすらすら読める程度の英語力が身についているか入試で問われるのです。
この点を踏まえると、なぜ心理学の大学院で英語試験が課されているかがよくわかると思います。
心理系大学院入試の英語試験では何が出題される?
では、心理系大学院の入試で出題される英語はどのようなものなのでしょうか?
基本的に心理学の洋書や英語論文から抜粋された長文問題が出題されます。
心理系大学院入試の英語試験でよく出題される本としては『ヒルガードの心理学』が有名です。
『ヒルガードの心理学』の英語版は『Introduction to Psychology』という洋書で、ここから抜粋されて長文問題として出題されることがよくあります。
問題としては大学入試の英語の長文問題のように「下線部を訳しなさい」とか「本文に合うものを選びなさい」といったものが出題されます。
なので、心理系大学院の英語試験をざっくりいうと、心理学英語の長文問題を解くという感じです。
大学院入試で必要とされる英語力は?
ここまで読むと「大学受験の英語みたいに勉強すればいいんだな」と思うかもしれません。
しかし、心理系大学院入試で求められる英語力は大学受験で求められるの英語力とは大きく異なります。
何が違うかというと、心理系大学院入試では心理学の専門用語の英単語力が求められる点です。
はっきり言って、心理学の専門用語の英単語を知らないと心理系大学院の英語試験をパスすることはできません。いくら英語が得意でも合格することができないのです。
心理系大学院入試で求められる英語力は以下です。
・「大学受験レベルの英語力」×「心理学専門用語の英単語」×「心理学の基礎知識」
大学受験レベルの英語力
心理系大学院入試の英語試験を突破するためには、最低でも大学受験レベルの英語力はまず必要です。
具体的には大学受験の過去問(赤本)で、英語に関して「やや難」〜「難」と記載されているぐらいのレベルが解ける程度の力は最低限必要になります。
心理学専門用語の英単語
心理系大学院入試の英語試験で最も重要なのが心理学専門用語の英単語です。
つまり、専門用語の英単語を知っているかどうかですね。
専門用語なので、大学受験には出てきませんから新たに覚える必要があります。この専門単語をしっかり理解していなければ、いくら一般的な英語力があっても試験に合格することはできません。
逆に言えば、専門用語に詳しければ多少粗削りの英語力でも読解することができます。
専門用語に強くなっておくと有利になります。
心理学の基礎知識
いくら専門用語の英単語が大切だと言っても、ただ丸暗記しているだけでは英語試験に合格することはできません。
その単語が心理学の専門用語としてどのような意味を持っているかきっちり理解している必要があります。
これができていないと長文の意味が理解できないからです。
ただ字面だけ覚えていても意味がなく、その単語が心理学的にどのような意味を持っているかという心理学の基礎知識が必要になります。
上記の3つを合わせた英語力が心理系大学院入試の英語試験では求められます。
実際に英語試験対策に使った教材を紹介
結論からいうと、僕が実際に英語試験対策に使った教材は以下の3冊です。
『心理院単 –臨床心理士指定大学院入試のための必須英単語1500- 』
『Introduction to Psychology』
『心理学 第5版』
対策本は色々出版されていますが重要なのは学習する本を良質なものに絞り込むことです。
英語試験に関しては、この3冊にじっくり取り組めば問題なく合格できるでしょう。
✔︎『心理院単 –臨床心理士指定大学院入試のための必須英単語1500- 』
大学受験で使った「ターゲット1900」や「Duo」などのような英単語帳です。
ただ、記載されているのは、心理学の専門用語の英単語です。
これ一冊を覚えてしまえば、心理学専門用語の英単語は問題ないでしょう。
✔︎『Introduction to Psychology』
先ほど紹介した『ヒルガードの心理学』の英語版です。
院試に実際に出題されることがあるので、この本は一通り学習しておくと良いでしょう。
「本文を見て日本語訳ができるか?」という視点から勉強すると読解の練習にもなります。
この本が難しいと感じる人は、日本語版と照らし合わせながら勉強するのも良いでしょう。
✔︎『心理学 第5版』
心理学の基礎知識を身につけるためには概論書を1冊学習しておくと良いでしょう。
この本はよくまとまっており、図解も多く、内容もある程度濃いのでおすすめです。
この本をしっかり学習すれば、心理学の基礎知識をきっちり身につけることができるでしょう。
僕が実際に院試対策で使っていた書籍を紹介しましたが、大前提として大学受験程度の英語力は必要ですので、もしその辺りが怪しいという場合は高校英語の復習も合わせて行ってください。
その他の大学院入試対策のおすすめ本については、↓記事にまとめていますので合わせて参考にしてください。
というわけで、今回は以上です。