【保存版】心理学専攻生が教える心理学のおすすめ本を紹介

心理学のおすすめ本を知りたい人

生徒
生徒
・心理学を本で学びたいけど、どれを選べば良いかわからない
・当たり本だけを効率よく読みたい
・自分の目的に合った心理学本を選びたい

こういった疑問にお答えします。

この記事を書いている僕は、国立大学院で心理学を専攻しています。
趣味は読書で年間1000冊程度の本を読んでいます。

心理学を学びたいという人は年々増えてきています。
昔はそうでもなかったのですが、今では書店に行けば心理学コーナーには大量の書籍が置かれています。

本が豊富なのは良いことなのですが、一方で多すぎて「どの本を読めば良いのか?」という疑問を持たれる方も多いと思います。本屋さんの心理学コーナーは、一般書と専門書が混在しています。この状態も心理学を本で学びたい人が混乱する原因の1つになっていると思います。

そこで、この記事では、おすすめ本を紹介するのはもちろん、自分に合った心理学本の選び方まで詳しく解説していきます。

心理学のおすすめ本を紹介する前に、「ハズレ無し!」の心理学本を選ぶための前提となる情報がありますので、まずはそちらを解説します。それが下記の3点です。

・目的に合わせた本を選ぶ
・多くの人が思っている心理学は心理学ではない
・学術的な心理学には幅広い分野がある

目的に合わせた本を選ぶ

「心理学を本で学ぶ際、どのような本を選べば良いのか?」
その結論が「目的に合わせた本を選ぶ」です。

一言で心理学といってもその範囲はとても広いです。
そのため、「自分が求めている心理学が何の分野に当たるのか?」を理解していないと、「今夜は焼肉にしよう!」と言いながら魚屋さんへ行き、「肉が見当たらないなあ」と見当違いなことを言っている人のような状態に陥ります。

自分に合った心理学本を選ぶためには、自分が学びたい心理学の分野を特定し、その分野の本の中からおすすめ本を選択することが必要です。これができていないとせっかく苦労して本を読んでも「思っていたのと違う」とか「心理学は役に立たない」という感想を持ってしまいます。つまり、時間の無駄になってしまいます。

だから、重要なことは「目的に合わせた本を選ぶ」ことなのです。

「目的に合わせた本を選ぶ」ことの重要性はわかっていただけたと思います。
合わせて「興味」と「分野」に分けて、どのタイプの人がどの本を読めば良いかをここで解説します。

まずは下記の表をご覧ください。

 

<興味> <学ぶ分野>
自分を変えたい 自己啓発・コーチング
他人を操りたい メンタリズム
学術的な心理学をわかりやすく学びたい 心理学の一般書
学術的な心理学を専門的に学びたい 心理学の専門書

 

これまでの経験上、心理学を学びたい人には大きくこの4つのタイプがいると感じています。上記の表の上2つのタイプ(自分を変えたい・他人を操りたい)と表の下2つのタイプ(学術的な心理学をわかりやすく学びたい・学術的な心理学を専門的に学びたい)は明確に異なります。

どのような違いがあるかというと、表の上2つのタイプ(自分を変えたい・他人を操りたい)の人たちが学びたいのは心理学ではありません。この人たちが学びたいのは自己啓発やコーチング、メンタリズムやNLPといった分野です。

表の下2つのタイプ(学術的な心理学をわかりやすく学びたい・学術的な心理学を専門的に学びたい)の人たちが学びたいのがいわゆる心理学です。しかし、最初にお伝えした通り、本屋さんではどれもこれも心理学として混在して置かれています。

例えば、「他人を操りたい」と思って心理学を学ぼうとしている人がいるとします。その人が学ぶべきはメンタリズムやNLPです。それにも関わらず心理学の専門書を読むとどうなるでしょうか?「思っていたものと全く違う!」ということになります。

このように興味と分野がミスマッチしていると自分が手に入れたい知識や技術は得られません。
やはり「目的に合わせた本を選ぶ」ことが重要なのです。

そして、そのためには「自分が何の心理学に興味があるのか?」をまず特定する必要があります。

多くの人が思っている心理学は心理学ではない

なぜ僕が「目的に合わせた本を選ぶ」ということを何度も強調しているかというと、多くの人が思っている心理学は心理学ではないからです。

先ほどの表をもう一度見てください。

<興味> <学ぶ分野>
自分を変えたい 自己啓発・コーチング
他人を操りたい メンタリズム
学術的な心理学をわかりやすく学びたい 心理学の一般書
学術的な心理学を専門的に学びたい 心理学の専門書

この中に「メンタリズム」という言葉がありますね。
メンタリズムは心理学だと思っている人は多いですが、全然違います。

メンタリズムを使ってパフォーマンスを行うのがメンタリストですが、メンタリストといえばメンタリストDaiGoさんが有名ですね。

では、彼は心理学の専門家でしょうか?

これも違います。彼はメンタリストではあるけれど心理学の専門家ではありません。
彼は大学で心理学を学んだ経験がありませんし、実際、大学で心理学を学んでいて彼の名を聞くことは皆無です。

大学の心理学部でなぜメンタリストDaiGoさんの名前を聞くことがないのでしょうか?
それは心理学部は心理学を学ぶところであり、メンタリズムを学ぶところではないからです。

何が言いたいかというと、多くの人が思っている心理学は心理学ではないということです。

世の中ではメンタリズムやコーチング、自己啓発が心理学として扱われていますが、本来、それらの分野と心理学は明確に違います。メンタリズムはエンターテインメントですが、心理学は数学などと同じ学問です。

ここを混同してしまうと「目的に合わせた本を選ぶ」ことができなくなります。

学術的な心理学には幅広い分野がある

さて、いよいよおすすめ本の紹介に入っていきますが、最後に「学術的な心理学には幅広い分野がある」という点をお伝えします。先ほどの表の学術的な心理学を学ぶ人(赤字)向けに学術的な心理学のジャンルについて解説します。

<興味> <学ぶ分野>
自分を変えたい 自己啓発・コーチング
他人を操りたい メンタリズム
学術的な心理学をわかりやすく学びたい 心理学の一般書
学術的な心理学を専門的に学びたい 心理学の専門書

学術的な心理学といってもその幅はとても広いです。
代表的な心理学を下記に並べてみます。

臨床心理学=心理学の知見を応用し、心理的問題・行動的問題の援助などを行う
認知心理学=人間を情報処理過程(機械)に見立てて、そのプロセスを研究する心理学
学習心理学=動物が経験(学習)を通して行動を変容させていくプロセスを研究する心理学
発達心理学=生体が年齢とともに心身や行動を変化させていくプロセス(発達)を研究する心理学
社会心理学=個人に対する社会活動や相互的影響を研究する心理学
産業心理学=労働環境や作業効率、組織内の人間関係などを扱う心理学

代表的な心理学だけでもこれだけあります。
上記の表を見ると学術的な心理学の幅広さがわかっていただけると思います。

全てのジャンルの心理学を深く学ぼうとするといくら時間があっても足りないため、まずは各心理学の基礎的な部分を学び、その上で自分の興味に合ったジャンルの心理学を学んでいくのが効率的だと思います。

なお、上記の各心理学の内、臨床心理学と産業心理学は応用心理学に分類されますが、それ以外は基礎心理学に分類されます。
そのため、基礎心理学の本を読めば各心理学の概観がつかめます。

基礎心理学の本も次の章でまとめて紹介します。

学術的な心理学を学びたい方は参考にしてください。

心理学のおすすめ本を紹介

前置きがかなり長くなりましたが、下記の表のタイプ別におすすめの心理学本を厳選して紹介します。

<興味> <学ぶ分野>  
自分を変えたい 自己啓発・コーチング  
他人を操りたい メンタリズム
学術的な心理学をわかりやすく学びたい 心理学の一般書
学術的な心理学を専門的に学びたい 心理学の専門書

①自分を変えたい

「自分を変えたい」と思って心理学を学びたいと思っている人が読むべき分野は「自己啓発」と「コーチング」です。
ちなみにコーチングとはクライエントを目標達成へ導くための体系立てられた技法のことを指します。

一応、これまで僕が達成した主な目標を書いておきます。

・教員免許取得したい→2年後、教員免許を取得し公立学校で勤務
・心理学を学びたい→3ヶ月後、国立大学院心理学専攻に入学

今回はこれらのゴール達成時に役立った自己啓発本を紹介します。

ちなみに僕が読んだ自己啓発の分野の本は少なくとも100冊以上です。
その中から限界まで厳選したと考えてください。

結論を言うと、実際に役立ったのは2つです。
具体的には、1冊の本と1つのCD教材でした。

『まずは親を超えなさい!』
『コンフォートゾーンのつくり方〜図解TPIEプログラム』(関連)
『ダイナマイトモチベーション』
『心のブレーキの外し方』(関連)
『まずは親を超えなさい!』

1つ目に紹介するのは、脳機能学者の苫米地英人さんの本です。
苫米地さんというと洗脳で有名な人物で、怪しいと感じている方も多いと思います。

しかし、この本はルータイスという米国のコーチングの権威が作ったTPIEというプログラムを解説した本であり、苫米地さんはあくまで解説者であり協力者です。

TPIEの開発には、

・レオン・フェスティンガー(認知的不協和理論の提唱者)
・マーティン・セリグマン(学習性無気力の提唱者、ポジティブ心理学の創始者)

など心理学の教科書に記載されるような学者も協力しています。
そのため、苫米地さんが怪しいと感じている方でも、安心して読むことができます。

TPIEの核心を一言でいうと「現状を超えたゴール設定」です。
想像もつかないとんでもないゴール設定を行い、無意識が自動的にそこに近づくようにするという理論です。

TPIEはゴール達成のために21個のユニットに分かれているのですが、ゴール達成ということを抜きにしてもそれぞれに重要なエッセンスが含まれているのでおすすめです。

全て解説しているとキリがないので、ここではその中でも特に重要なユニットを3つ解説します。

unit3:情動記憶があなたをつくる

このユニットは過去の強い感情を伴った体験が自分自身の性格をつくるという解説です。

例えば、レストランで騒いでいて親から強く叱られて恐怖を感じたとします。
そうするとその子どもは「レストランで騒ぐこと=怖いこと」という信念(こうあるべきという考え方)を持ち、レストランでは騒がないようになります。

性格とはこのように情動体験によって形成されるのだというのがTPIEの主張です。

unit8:他人の言動を選別する

私たちの性格は情動体験によって形成されるのですが、そこには必ず言葉が介されます。
TPIEでは私たちがどんな言葉を受け取ったかで性格が決まっていくと考えます。

例えば、「お金をたくさん稼いでいる人は悪いことしているのよ」という言葉を何度も聞かされて育った子どもは「お金持ち=悪い人」と考えるようになります。

このように言葉は考え方を決め、性格を形作るものなので、「取り入れるべき言葉と取り入れてはならない言葉を選別しよう」というのがTPIEの主張です。

unit16:イエス・アイムグッド

このユニットはセルフトークに対する考え方を解説したものです。
お伝えした通り、TPIEは言葉を重視するプログラムですから他人の言動を選別するとともに自分自身への言葉がけ(セルフトーク)にも気をつけます。

「イエス・アイムグッド」とは「自分らしい」という意味で、成功した時はこの言葉を自分自身にかけるようにします。逆に失敗した時は「イッツ・ノットライクミー(自分らしくない)」と自分に声かけをして「次、どうするか?」だけを考えます。

日本語でやってもOKです。

簡単にTPIEの一部を解説しましたが、『まずは親を超えなさい!』には全ユニットが詳しく解説されています。
本気で人生を変えたいと思うならTPIEプログラムに取り組むことをおすすめします。

ちなみにTPIEの関連書籍として『コンフォートゾーンのつくり方〜図解TPIEプログラム』があります。
こちらはTPIEの本当に重要なポイントだけを図解でまとめた本でわかりやすい反面、内容は薄めです。

参考までに。

『ダイナマイトモチベーション6ヶ月プログラム』

本ではありませんが自己啓発プログラムでおすすめの教材がもう1つあります。
それが石井裕之さんの『ダイナマイトモチベーション』です。こちらは6ヶ月で目標達成を目指すCD教材です。

『TPIE』が「大胆な」コーチングプログラムなら、この『ダイナマイトモチベーション』は「一歩ずつ確実に」というプログラムです。

『ダイナマイトモチベーション』は、潜在意識を変化させる方法がふんだんに盛り込まれたプログラムであり、心理学的に見ても理に適った内容です。

また、製作者の石井裕之さん自身が「嫌な自分を変えたい」と幼少期から悩み続けてきた人であることも、このプログラムの実用性を上げていると思います。

『ダイナマイトモチベーション』で僕が最も価値があると感じたのは、1ヶ月目のWeek4のCDに収録されている「Fake it until you make it !」という話です。

「Fake it until you make it !」とは「目標が実現するまで続けろ!」という意味です。

多くの人は目標を設定しますが、少し取り組んで「自分には無理だ」と早々に諦めてしまいます。
しかし、適切な目標を定め継続さえしていればほとんどの目標は達成可能です。

例えば、大阪から東京へ向かおうとするならば、確かに遠いですが方向さえあっていれば、あとは歩き続ければいつか到達します。これが「Fake it until you make it !」という考え方です。

「Fake it until you make it !」=「目標が実現するまで続けろ!」

僕はこの考え方が染みついています。

ですから、どんな目標でもそれが達成されるまで続けることが当たり前だと考えています。
『ダイナマイトモチベーション』は値段は張りますが、買って損はないプログラムです。

実用性レベルでは今後この教材を超えるプログラムは出てこないと思っています。

『ダイナマイトモチベーション6ヶ月プログラム』の詳細は画像クリック↓

『ダイナマイトモチベーション』の一番初めのコンテンツ「潜在意識の現状維持メカニズム」は『心のブレーキの外し方』という石井さんのベストセラー書の付属CDにフル収録されています。

試しに聴いてみたいという方は、まずは『心のブレーキの外し方』を購入してみてください。
ちなみに中古で購入する場合は付属CDが付いていないこともあるのでご注意ください。

②他人を操りたい

「他人を操りたい」と思っている人が読むべき分野は「メンタリズム」です。

メンタリズムとは心理学やマジックなどを利用して超常現象を再現するパフォーマンスのことを指します。

メンタリズムは他人の心を操作するのに実用性がある分野です。

ここに紹介する本を読み実践すると、センスの良い人なら本当に他人を操ることができてしまいます。
このようなジャンルの本を紹介するのはどうかと思いましたが、「他人を操りたい」と考えて心理学を学ぼうとする人は驚くほど多く存在します。

この記事は本の紹介をするものですからニーズがあるジャンルの本を紹介しないわけにはいきません。
ですが、これから紹介する本の中には危険な本も含まれます。

記載されていることを実践するかどうかは必ず自己判断・自己責任でお願いします。
この分野のおすすめ厳選本は以下です。

『誰とでも心を通わせる7つの心理法則』
『メンタリズムの罠』
『メンタリストになる!』(関連)
『誰でもできる催眠術の教科書』
『なぜ占い師は信用されるのか?』
『コールドリーディング』(関連)
『あるニセ占い師の告白』(関連)
『FBI捜査官が教えるしぐさの心理学』
『FBI捜査官が教えるしぐさの心理学 実践解読辞典407』(関連)

『誰とでも心を通わせる7つの心理法則』

メンタリストDaiGoさんの処女作。正直、彼の本はこの1冊だけ読めば十分だと思います。
この本はDaiGoさん名義で出版されていますが、監修にはDaiGoさんの師匠である眉村さんが関わっています。

眉村さんはおそらく日本で一番メンタリズムのテクニックに精通している人です。
そのため、この本にも一般には出回らない技法が紹介されています。

例えば、「アセンブリ」という技法が紹介されています。
これはNLPの「アイアクセシングキュー」をさらに進化させたようなテクニックで、実用性が非常に高いものです。

NLPの「アイアクセシングキュー」では、人間の目線の方向と感情・記憶には関連があると考えます。
つまり、人間は記憶や感情を空間に配置していると考えます。下記の画像を参照してください。

参考URL http://ameblo.jp/lovestrategist/entry-11528710307.html

「アイアクセシングキュー」では、

・想像は右上
・過去の記憶は左上
・身体感覚は右下
・内部対話は左下

に視線が動くと考えられています。

このようなNLPの「アイアクセシングキュー」を進化させ、実用的にしたものが「アセンブリ」という技法です。
簡単にいうと「アセンブリ」とは「アイアクセシングキュー」をその場でプロファイリングするものです。

「アイアクセシングキュー」では全ての人が同じだと考えます。
つまり、AさんもBさんも目線が右上に動けば「想像」していると考えるわけです。

しかし、何事もそうですが人は千差万別。1人として同じ人はいません。
そのため、「アセンブリ」では一人ひとりに質問を行うことで個々のプロファイリングを行います。

つまり、Aさんの右上は「想像」だけど、Bさんの右上は「過去の記憶」なんてことがあり得ると考えています。

「アセンブリ」に必要な質問は以下の4パターンです。
相手が質問に答える時にどこに目線を動かすかを確認し、自作のカルテに書き込みます。

①過去の記憶を尋ねる
例:昨日の朝ごはんは何を食べましたか?

②想像記憶を尋ねる
例:もし今100万円が手に入ったら何に使いますか?

③ポジティブ感情を尋ねる
例:今までで一番楽しかったことは何ですか?

④ネガティブ感情を尋ねる
例:最近、嫌な出来事はありましたか?

このように個別のプロファイリングを行います。

「アセンブリ」が何の役に立つのかというと、「嘘を見抜く確率を上げられる」「感情の配置を利用できる」という点で役立ちます。

1つ目は「嘘を見抜く確率を上げられる」です。

例えば、「アセンブリ」を行ったところ、Aさんは右上が「想像」、左上が「過去の記憶」という定石どおりの人物だったとしましょう。このAさんが右上に視線を向けながら過去の話をするタイミングがあったとしたらその話はやはり怪しいです。

この場合、Aさんは嘘をついている可能性があります。
確実とはいきませんが、このように「アセンブリ」は嘘を見抜く確率を上げてくれます。

2つ目は「感情の配置を利用できる」です。
こちらの方は特にマイナーな利用法なのですが、効果的なものです。

「アセンブリ」を行って相手のポジティブ感情とネガティブ感情の配置場所の情報が得られたら、その感情配置を利用します。
例えば、相手に好まれたいなら「相手のポジティブ感情が配置されている位置に自分が座る」ようにすれば、何もしなくても最初からアドバンテージを得た状態で会話に入っていくことができます。逆も然りです。

ビジネスであれば、売りたいものをポジティブ感情の配置されている位置に置いて紹介するということも効果的でしょう。
このように相手の感情配置に合わせた接し方をすることで、「アセンブリ」で得た情報を生かすことができます。

このように『誰とでも心を通わせる7つの心理法則』には、実用性のある技法が豊富に記載されているのでメンタリズムを学びたい人にとっておすすめの本だといえます。

『メンタリズムの罠 TRICKs of The Mind』

イギリスで超有名なメンタリストであるダレン・ブラウンの著書。
メンタリズム業界のバイブルと言われている本です。

ダレン・ブラウンは、「これは科学です」と言ってから超常現象的なパフォーマンスを行うことで知られています。
彼以前のメンタリストは自分は「超能力を持っているんだ」と主張してパフォーマンスを行なっていた(当然イカサマです)ので、彼のスタンスは業界に衝撃を与えました。

例えば、「ウィジャボード(心霊術で使用される文字盤)を使うとなぜひとりでに手が動くのか?」という疑問に対して、彼は霊の仕業ではなく、観念運動(イメージ通りに身体が動く現象)によるものであると説明しています。

まさに超常現象を科学で解説しています。

この本で学べることは「メンタリズムの概観」です。
「メンタリズムとはどのような分野で何を学んでいけば良いか?」を紹介した手引書という感じです。

具体的には、暗示・記憶術・催眠・コールドリーディング・ボディランゲージなど、メンタリズムのベースとなる技法を幅広く解説している本です。この本で各分野の技法を学び、「自分がどの技法を強みにしていくのか?」を考えるのにとても役立ちます。

個人的にはダレン・ブラウンの催眠術に対する考え方が面白いと感じました。
彼は催眠とは本人の願望を手助けするものであるという趣旨のことを書いています。

また、ボディランゲージについての記載も興味深く、特に「手の動き」への注目の重要性が記載されています。
あとで紹介する『FBI捜査官が教えるしぐさの心理学』と合わせて読むとボディランゲージへの理解がより深まることでしょう。

バイブルと言われるだけのことはある本で、メンタリズムを本格的に学びたいと考えている人は必読です。
また、国際的に活躍するメンタリストがどのような思想・技法を持っているのかを知りたい人にもおすすめの本といえます。

関連書籍としては、サイモン・ウィンスロップの『メンタリストになる!』があります。
この本も『メンタリストの罠』と同じくメンタリズムを概観できる本で、観察の方法など興味深いテクニックが満載です。

メンタリストDaiGoさんも教科書として学んでいたようです。
『メンタリストの罠』と合わせて読まれることをおすすめします。

『誰でもできる催眠術の教科書』

古典催眠術のかけ方を解説した本です。
本当に催眠術の「教科書」で、理解して実践すれば誰でも催眠術がかけられるように解説されています。

その実用性の高さからAmazonレビューでは、「このような本を一般書として出版するのは問題だ」と書かれているほどです。
カタレプシー(筋肉硬直)はもちろん、感情操作や味覚操作など中度程度までの催眠術の掛け方が画像付きでわかりやすく解説されています。

センスがいい人ならこの本を一度読んだだけで、テレビでやっているような催眠術が簡単にかけられるようになるでしょう。
催眠術の初学者はまずはカタレプシーを引き起こすことを目指すのがおすすめです。

「手が固まる」とか「足が固まる」とかそういう催眠ですね。

催眠には古典催眠と現代催眠がありますが、この本で解説されているような古典催眠は基本的にはショー催眠に利用されます。
つまり、エンターテインメントですね。

カタレプシーを引き起こすことを最初の目標とするのは、これができると場が盛り上がるからです。
目の前で人が動けなくなるのですから当然ですね。

なので、この本を読んだら、まずはカタレプシーを引き起こすことを目指して練習してください。

古典催眠術を最速で習得するためのポイントも合わせて紹介しておきます。
それは以下の2点です。

①スクリーニングを正確にする
②ワークショップに出る

催眠術ができないと嘆いている人の共通点は、「スクリーニングができていない」ということです。

催眠のかかりやすさは被暗示性によって決まります。
被暗示性とは催眠のかかりやすさのことです。

世の中には被暗示性が高い人もいれば低い人もいます。
催眠術に失敗する人は、たいてい被暗示性の低い人にかけようとしています。

これではかかるものもかかりません。

催眠には被暗示性テストというものがあり、これを利用してあらかじめ相手の被暗示性を見極めます。
催眠が上手い人はこの見極めが上手い人です。

つまり、スクリーニングが上手い人が催眠の上達も速いのです。
この点は最重要ですから覚えておいてください。

催眠を習得する上でもう1つの重要な点は、ワークショップに出て目の前で催眠現象を見る(できればかけてもらって体験する)ことです。術者が「催眠現象なんてあるの?」と疑問を持ちながら催眠術をかけようとしてもなかなか相手はかかりません。

その疑問心が無意識の内に自分の態度として出てしまうからです。これはサトルティと呼ばれます。
自信がなさそうな人に催眠をかけられたいなんて思う人はいませんよね。

なので、まずはワークショップに出て実際に催眠現象を目の当たりにしてください。

この2つのポイントを押さえておくと上達が速くなります。

『なぜ占い師は信用されるのか?』

石井裕之さんがコールドリーディングについて解説した本です。
メンタリストDaiGoさんの参考文献にもよく挙げられている本です。

コールドリーディングとは即席で相手の心を読んだように見せる技術であり、占い師や霊媒師がよく使うテクニックです。
約2000年の歴史があると言われています。

例えば、アンビバレントというテクニックは、人間には明るさと暗さの両面が必ず存在するということを前提に初対面の人の心を即席で言い当てる技術です。

<アンビバレントの例>

・(明るそうな人に対して)あなたは普段、とても明るくて人気者だけれど、家でひとりになると意外と落ち込みの強いタイプですね。

・(暗そうな人に対して)あなたは普段、周りからは大人しいと思われがちだけれど、好きなことになると人一倍熱中するタイプですね。

 

コールドリーディングは、非常に巧妙で体系立てられた技法であり、メンタリズム系のテクニックの中でも実用性はナンバー1と言っても過言ではありません。

石井さんはコールドリーディングを日本に持ち込んだ人物であり、この本にはコールドリーディングの手法のほぼ全てが明かされています。噂によると大阪の売れっ子占い師たちは『なぜ占い師は信用されるのか?』を手垢が着くほど読み込んでいるようです。

コールドリーディングを習得したいならこの1冊をじっくり読み込むことです。

関連本としてイアン・ローランドの『コールドリーディング』がありますが、やはり文化圏が違うということで個人的には『なぜ占い師は信用されるのか?』をおすすめします。

ただ、この本も良書なので『なぜ占い師は信用されるのか?』を読み込んだ後、さらにコールドリーディングの幅を広げたい方は手にとってみてください。

また、効果的なコールドリーディングにはミディアムが必要です。
ミディアムとは中間物のことであり、具体的には手相やタロットカード、ESPカードや水晶などのことです。

ちなみに僕はESPカード派です。
タロットカードや手相はやたら詳しいお客さんが稀にいるからですね。
術者の知識が浅いと信憑性が担保できませんので。

それはさておき、ミディアムを使ったコールドリーディングを解説した本はジョン・W・カルヴァーの『あるニセ占い師の告白』です。実際の著者は石井裕之さんです。

具体的にはミディアムの信憑性を上げるための方法が記載されています。
カードを土に埋めたり、軽く焼いたりマニアックなテクニックを知ることができます。

ミディアムの解説本は他に良書が見当たりませんので、こちらをおすすめします。

コールドリーディングについて1つだけ注意点があります。
それはどんなに本を読んでも実践しなければ身につかないということです。

昔、石井さんは世界の有名なコールドリーダーたちに「コールドリーディングのコツは?」と聞いた回ったことがあるそうです。そこで得られた返答は例外なく「実践すること」だったそうです。

これは他のメンタリズム系のテクニックにも言えることですが、特にコールドリーディングは実践が求められる技術です。
僕もそうでしたが最初は恥ずかしいぐらい失敗します。

しかし、それでも実践し続けることでコールドリーディングを習得することができます。

逆に理論にどんなに詳しくても意味がありません。
コールドリーディングに関しては実践こそが全てです。

『FBI捜査官が教えるしぐさの心理学』

メンタリズム系のテクニックで欠かせないのが観察です。
それもしぐさの観察です。

観察の重要性は既に紹介したダレン・ブラウンの『メンタリズムの罠』、サイモン・ウィンスロップの『メンタリストになる!』にも記載されています。

個人的にはしぐさの心理学を学べる本を見つけるのにとても苦労しました。
「しぐさの〇〇」と書かれた本は星の数ほどありますが、どれも信憑性が薄くなかなか信頼できる本が見つかりませんでした。

そこで、しぐさの心理学系の本を片っ端から大量に読んでみました。
結果、確実におすすめできると言えるのは『FBI捜査官が教えるしぐさの心理学』1冊です。

この本を書いたジョー・ナヴァロは元FBI捜査官です。
彼は犯罪捜査に長年関わってきたこともあり、非常に細かい観察ポイントを詳しく記載しています。

ここに記載している観察ポイントを片っ端から覚えていけば、しぐさの心理学は万全でしょう。

関連書籍として、最近『FBI捜査官が教えるしぐさの心理学』の辞典バージョンが出版されたので、こちらも合わせて読むと理解しやすいと思います。

観察を習得するポイントですが、1箇所ずつ見抜く練習をすることが重要です。

例えば、今週は口元のみ観察する、来週は目元のみ観察するというように、週ごとに観察ポイントを1箇所決めて実践します。

これを繰り返すと観察力は格段に上がります。

③学術的な心理学をわかりやすく学びたい

この章は心理学の学術的な知識を踏まえた上で、わかりやすく書かれている本を知りたいという人向けです。
心理学の学術的な知見を踏まえて解説されている本なので、一般の心理読み者とは一線を画します。

この分野のおすすめ本は以下の2冊です。

『自己肯定感持っていますか?』
『選択理論 人間関係をしなやかにするたった1つのルール』
『グラッサー博士の選択理論』(関連)
『自己肯定感持っていますか?』

対人関係療法(IPT)の第一人者で精神科医の水島広子先生の一般向け著書です。
IPTは認知行動療法と並び、うつ病に対するエビデンスが示されている有効な心理療法です。

専門書ではないので難しい話は省略しますが、対人関係の中でうつ病を治療していくのがIPTの基本的な考え方です。

『自己肯定感持っていますか?』はこのIPTの考え方をベースに、「事情」というシンプルなテーマで対人関係の悩みを解決する方法が解説されています。

結論を言うと、この本に書かれているのは「相手の事情を考えましょう」ということです。
僕はこの考え方を「事情思考」と呼んでいます。

対人関係に限らずストレスを感じる人は「期待と現実のズレ」に悩んでいます。

例えば、あなたが駅のホームで見知らぬおじさんにぶつかられたとします。
あなたが振り返ってみると「おい、どこみてんだよコノヤロー!」と逆に怒鳴られたとします。

この時あなたはどう感じるでしょうか?
「自分からぶつかってきといて何だよ」と怒りが湧いてくるはずです。

つまり、あなたはこの瞬間、対人関係でストレスを感じるわけです。
これは自然なことですね。

では、この時に「相手の事情」を考えてみるとどうでしょうか?

「満員電車で通勤して疲れてイライラしているのかも?」
「家庭ではのけものにされてイライラしているんだろうな」

といったように考えてみます。

すると怒りの感情はやがて「かわいそうだな」という感情に変わっていきます。

「事情思考」とはまさにこのような状態です。

『自己肯定感持っていますか?』を読み「事情思考」を一度身につければ、対人関係でストレスを感じることは激減します。
人間関係の悩みがある人には特におすすめな本です。

『選択理論 人間関係をしなやかにするたった1つのルール』

選択理論を一般向けに解説した本です。
選択理論は現実療法・リアリティセラピーとも呼ばれ、精神科医のウィリアム・グラッサー博士が創始しました。

選択理論の重要なポイントは2つあります。

①外的コントロールではなく、内的コントロール
②変えられるのは自分だけ、他人は変えられない

まず1つ目は「外的コントロールではなく、内的コントロール」です。
選択理論では内的コントロールを重視します。

内的コントロールとは「自分ができる範囲をコントロールする」ということです。
「自分ができることをやる」これが内的コントロールであり、幸せになる考え方です。

逆に選択理論では不幸な人は外的コントロールに縛られていると考えます。
つまり、外からの要求によって左右される人間は不幸になるということです。

2つ目は「変えられるのは自分だけ、他人は変えられない」という考え方です。
これは先ほどの「外的コントロールではなく、内的コントロール」を具体的な言葉に落とし込んだものです。

多くの人は変えられないものを変えようとして思い通りにならずに苦しんでいます。
そこで、選択理論では「変えられるのは自分だけ、他人は変えられない」と考えることで内的コントロールを取り戻し、人生を幸せに向かわせます。

選択理論はマイナーな心理療法ですが、その考え方を身につけておくとストレスを低減し幸せな道を歩むことができるでしょう。

参考までに、グラッサー博士の元本は下記です。
とても分厚く根気がいる専門書ですが興味がある方は読んでみてください。

学術的な心理学を専門的に学びたい

最後に学術的な心理学を専門的に学びたい人向けのおすすめ本です。
いわゆる心理学の専門書のおすすめ本です。

この章で想定しているのは「大学で心理学を学びたい」「臨床心理士・公認心理師資格を取りたい」というレベルで学びたいという人です。おすすめ本は以下です。

『公認心理師・臨床心理士 大学院対策 鉄則10&キーワード100 心理学編』
『臨床心理学 Clinical Psychology: Evidence Based Approach』
『心理学 第5版』
『心理学(新版)』(関連)
『ヒルガードの心理学 第16版』
『INTRODUCTION TO PSYCHOLOGY』(関連)

『公認心理師・臨床心理士 大学院対策 鉄則10&キーワード100 心理学編』

心理系大学院の入試で僕が使っていた本です。
受験勉強でこの本を使っていたという院生は僕の大学院にも結構います。

必要なキーワードが無駄なく記載されている良書です。
出版社は河合塾の予備校なので、とにかく初学者でもわかりやすい解説が魅力です。

大学院受験をする予定がなくても、これから心理学の専門書を読んでいきたいという人には最初の入り口として大変おすすめな本です。ただ、この本は本当に重要な用語のみを厳選して解説している本なので、網羅性はありません。

そのため、次に紹介する『臨床心理学 Clinical Psychology: Evidence Based Approach』と組み合わせることでより、専門的に心理学の知識を得ることができます。この組み合わせが最強です。

『臨床心理学 Clinical Psychology: Evidence Based Approach』

臨床心理学の概論書です。臨床心理学の基礎を網羅的に押さえるのに向いています。
この本に限らず有斐閣のリベラルアーツシリーズはわかりやすく内容が濃いということで、心理学専攻生にも人気です。

エビデンス論の立場から書かれておりAPAガイドラインを示しながら有効な心理療法が述べられています。
例えば、うつ病に有効な心理療法は認知行動療法・対人関係療法といった具合で、表にまとまっています。

650ページ程度の比較的分厚い本ですが、臨床心理学をここまでスッキリ網羅している本は他にないでしょう。
臨床心理学を専門的に学ぶ人は、この1冊を丸暗記するほど読み込んでください。

臨床心理学の書籍としては質・量ともに最良の本です。

もしこれから僕が心理学を学び始めるとしたら、先ほどの『公認心理師・臨床心理士 大学院対策 鉄則10&キーワード100 心理学編』とこの『臨床心理学 Clinical Psychology: Evidence Based Approach』で勉強します。

『心理学 第5版』

基礎心理学の解説書です。基礎心理学の全体像を体系立てて学ぶことができる教科書的な本です。
図解が多く見やすいことに加え、1つひとつのトピックについて研究が示されています。

全体的に根拠がしっかり示されているので、納得しながら読み進めていくことができます。

ただ、初学者にはやや難しい本かもしれません。
先に紹介した公認心理師・臨床心理士 大学院対策 鉄則10&キーワード100 心理学編』をまず読んでから読み始めると理解しやすいと思います。

『公認心理師・臨床心理士 大学院対策 鉄則10&キーワード100 心理学編』で学んだ用語がどういう研究で発見されたかなど詳しく知りたい人におすすめです。

関連書籍として有斐閣の『心理学(新版)』があります。
この本の方が『心理学 第5版』より易しいので、手にとってみて難しく感じた人はこちらをおすすめします。

『ヒルガードの心理学 第16版』

『心理学 第5版』と同じく基礎心理学の本です。
心理学の専門家でこの本を知らない人はいないでしょう。

これまで9カ国で翻訳されてきた心理学の名著で1000ページに及びます。
イメージとしては出版された基礎心理学書を全部まとめた辞典のような本です。

カラー写真と詳細なデータが豊富で、これまでの研究が全て詰まったような本です。
見た目はゴツいですが文章も平易でおすすめの1冊です。

本格的に心理学を学ぶ人はぜひ手元に置いておきたい本です。

関連書籍としてヒルガードの心理学の英語版があります。
タイトルは『INTRODUCTION TO PSYCHOLOGY』。内容は日本語版と同じです。
大学院入試では英語試験でこの本の一部が出題されることもあります。

以上、分野別のおすすめ心理学本の紹介でした。
自分の興味にあった分野の本を選んで心理学を学んでください。

 

というわけで今回は以上です。

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