心理学を学べる大学は?大学選びに失敗しない6つのポイントを紹介

心理学を大学で学ぶのに失敗したくない人

生徒
生徒
・「心理学を学べる大学」どこを選べば良いかわからない
・将来、心理職として働きたいので資格が取れる大学を知りたい
・間違った大学を選ばないポイントを知りたい

こういった疑問にお答えします。

この記事を書いている僕は、国立大学院で心理学を専攻しています。
ブログ・Youtube・セミナーなど、心理学の情報発信歴は3年ほどです。

「大学で心理学を学びたいけど、どんな大学で学べば良いの?」と思っている方はいらっしゃると思います。

特に心理職に就いて将来、心理的支援を行なっていきたいと考えている方は、実は大学選びで間違ってしまうと将来心理職に就けない可能性があります。そのため、あなたが高校生でこれから心理職を目指して大学に入学する予定ならば、慎重な大学選びが必要です。

とはいえ、この記事を読んできちんと理解していただければ、大学選びで間違った選択はすることはありませんから安心してください。

心理職に就くには「臨床心理士」 or 「公認心理師」資格が必須

まず大前提なのですが、心理職に就くためには「臨床心理士」か「公認心理師」のどちらかの資格を取得することが必須です。これらの資格がないと心理職として働くことは不可能です。

巷には2−3日で取得できる心理カウンセラー資格が溢れていますが、それらは全て取っても無駄な資格です。心理カウンセラーの信頼できる資格は、以下の記事に詳しく書いていますのでご覧ください。

心理カウンセラーの信頼できる資格は基本2つだけです【臨床心理士と公認心理師】

とにかく心理職として働くためには臨床心理士または公認心理師が必須です。
ここから逆算して考えると、大学院進学後に「臨床心理士」か「公認心理師」の資格が目指せる大学に入学する必要があります。

ここが全ての前提です。

ちなみに資格取得という観点から両者の違いを言うと、「臨床心理士」は学部が心理学部ではなくても大学院から2年間学んで受験すれば取得することができます。ただし後でお伝えするように心理系大学院の受験は難関です。

他学部からの入学は事実上難しいと思った方が良いでしょう。

一方、「公認心理師」は大学の学部から指定科目を履修して単位取得し、さらに大学院で2年間単位取得をして受験する必要があります。あるいは学部卒業後2年間の実務経験でも受験可能です。

つまり、「公認心理師」は学部から定められたカリキュラムを履修しなければなりません。
よって今から心理学を大学で学ぶなら公認心理師カリキュラムがある大学を選択する必要があります。

<まとめ>

・心理職に就くためには「臨床心理士」または「公認心理師」の資格が必要

短大ではなく4年制大学を選ぶ

今後、「公認心理師」が必須になるのは、医療領域と産業領域の2つです。

医療領域では保険点数の関係で国家資格である「公認心理師」が必要になります。
また、産業領域でもストレスチェック実施者に「公認心理師」が記載されていますので「公認心理師」が必要です。

「公認心理師」の対応科目の単位を取得するには、4年制大学で心理学を修める必要があります。
そのため、短期大学ではなく4年生大学で「公認心理師」対応カリキュラムのある大学を選択する必要があります。

短期大学でも心理学科は多く、心理学を学ぶことができますが、資格取得という点を考えると4年制大学一択という選択になります。4年制大学でないと「公認心理師」の受験資格を満たせないからです。

さらに「臨床心理士」を大学院で取得するためにも4年制大学を卒業している必要がありますので、どちらにせよ4年制大学への進学は必須です。大学進学の際は4年生大学を選択しましょう。

<まとめ>

・短大ではなく4年制大学でかつ公認心理師カリキュラムに対応している大学を選択する

「公認心理師」受験科目に対応した大学を選ぶ

先ほどお伝えした通り、「公認心理師」資格取得のためには、大学での受験資格+大学院で受験資格を修める or 実務経験2年が必要です。

そのため、大学進学の際は「公認心理師」受験科目に対応している大学を選ぶ必要があります。ここを選び間違えると大学院に進学しても「公認心理師」の資格は取得できませんので注意が必要です。

「公認心理師」は2018年に第一回試験が行われたばかりで、心理学部を持つ大学でもカリキュラムの整備が追いついていないケースがあります。

偏差値が高い大学であってもここは注意が必要です。
名がある大学であってもカリキュラム整備がされていないと進学しても「公認心理師」の受験資格は得られません。

つまり、資格という観点から見るとどんなに偏差値が高い大学に進学しても、「公認心理師」カリキュラムが整備されていない大学だと無意味です。

資格を取得し心理職として働きたいなら、偏差値よりもカリキュラムの整備ができているかの方が圧倒的に重要です。もちろん偏差値が高い大学に進学するのに越したことはありませんが。

このことを知らずに進学してしまった場合、卒業後、難関の指定大学院を受験し「臨床心理士」を目指すか、もう一度「公認心理師」カリキュラムの整備された大学に入学し直すかという選択になります。

大事なことなので何度も言いますが、「公認心理師」カリキュラムが整備されている大学かどうかをしっかり確認し、進学先を間違えないように注意してください。

<まとめ>

・必ず「公認心理師」カリキュラムの整備された大学に進学する

ここまで話したことが最重要の話です。
もう一度まとめておくと心理学を大学で学ぶために押さえておくべきポイントは以下の3点です。

①心理職に就くためには「臨床心理士」または「公認心理師」の資格が必要
②短大ではなく4年制大学でかつ公認心理師カリキュラムに対応している大学を選択する
③必ず「公認心理師」カリキュラムの整備された大学に進学する

ここからは上記の3点と合わせて知っておくと良いことをお伝えします。

日本心理学会HPを参考に大学を選ぶ

心理学の資格に「認定心理士」というものがあります。
この資格は「大学で心理学を学問として修めましたよ」ということを示す基礎資格です。

「認定心理士」資格を発行しているのが、日本心理学会という学会です。
この学会は規模が大きく、HPで心理学が学べる大学を地域別に記載しています。以下URLです。

心理学を学べる大学

「心理学を学べる大学」というページには以下の記載があります。

日本心理学会会員が5名以上所属している大学,または2012年10月―2014年9月までの日本心理学会認定心理士の審査数が20名を超える大学を掲載しています

そして、その下に地域別の心理学が学べる大学が記載されています。
日本心理学会のHPに記載されている大学かつ「公認心理師」カリキュラムが整備されている大学を探せば問題なく進学先の大学を選ぶことができます。

大学選びの参考にしてみてください。

学派の偏りがないか確認

大学選びのポイントとしてもう1つ知っておいてほしいことがあります。
それは「学派の偏りがないか?」ということです。

「臨床心理士」「公認心理師」がベースにしている心理学の1分野に臨床心理学があります。
この臨床心理学には学派があり、3大学派に大きく分裂しています。

3大学派とは力動的心理療法系・人間性心理学系・認知行動療法系です。
時代の流れは認知行動療法系に流れていますが、日本ではやはり精神分析などの力動的心理療法系が根強いです。

これは日本に臨床心理学を持ち込んだ河合隼雄先生がユング派のサイコセラピストだったことに由来します。
ユング心理学は3大学派の分類でいうと力動的心理療法に含まれます。

これは僕のイメージではありますが、資格でいうと「臨床心理士」は力動的心理療法色が強く、「公認心理師」は認知行動療法色が強いです。

何が言いたいかというと、どの学派の教授がどれくらい在籍しているかによって学派の偏りがみられるということです。
例えば、教授が10人いて8人が力動的心理療法の専門家であれば、当然その大学は力動的心理療法色が強いものとなります。

多少の偏りは仕方ありませんが、できれば多様な学派の教授がいる大学を選ぶことをおすすめします。
教授全員が力動的心理療法の専門とか認知行動療法の専門など、学派が偏りすぎている大学は避けましょう。

なぜ多様な学派の教授陣から学んだ方が良いのでしょうか?
それは現在の心理療法がエビデンス・ベースト・アプローチを軸にしているからです。

エビデンス・ベースト・アプローチとはざっくり言うと、「効果が検証されている心理療法をクライエントに行いましょう」という流れです。

「どの精神疾患にどの心理療法が効果的か?」というデータはAPAガイドラインというもので国際的に示されています。

例えば、うつ病に対しては認知行動療法が有効であることが示されています(正確には対人関係療法も)。
それにも関わらず力動的心理療法を行っては意味がありません。

もちろん、その逆も然りです。

特定の心理療法さえ学べば全部治せるというものではなく、各学派の心理療法にはそれぞれ得意不得意があります。
エビデンスが検証された心理療法を行うためにも多様な学派を学んでおくことは必要です。

これが僕が「できれば多様な学派を学べる大学を選択しましょう」とお伝えしている理由です。

心理系大学院入試は難関

さて、最後に知っておいてほしいことが大学院入試は難関であるということです。
「臨床心理士」「公認心理師」になるためには大学院進学が必須です(公認心理師は実務ルートありだが施設数が少ない)。

この大学院入試が意外と難関で、予備校が存在するほどです。

試験は心理学の専門知識を覚えておくことはもちろん、英語の心理学論文も出題されるので英語力が必要です。
統計問題、面接試験もあります。

最初の方にお伝えした通り、「臨床心理士」を目指すのなら他大学からでも大学院受験可能ですが試験が難関です。
ちなみに僕は国立大学院の後期試験を受けたのですが、僕の前年度の受験者数は20人ほどいて合格者数は0人でした。

とにかく大学院入試は容易ではないということです。
特に学費面を考えて公立や国立の大学院を目指される方は、心理学部に進学後も早くから試験対策をしておく方が良いでしょう。

大学院入試対策として、僕が心理学を学ぶ際に実際に使用した書籍を紹介しておきますので参考にしてみてください。

公認心理師・臨床心理士大学院対策 鉄則10&キーワード100 心理学編

この本で受験対策していたという院生は僕の在籍している大学院にも結構います。

よくまとまっていて初学者にもわかりやすい解説ですので、1番最初に手にとることをおすすめします。

この本でまず受験に必要な知識の全体像をつかみ、他のもう少し詳しい本で肉付けしていくのがおすすめの勉強法です。

臨床心理学 Clinical Psychology: Evidence Based Approach

この本が肉付け用です。上記の本では記載されていない比較的細かい専門知識が網羅されています。

有斐閣シリーズは文章が平易でわかりやすいし、内容も濃いのでこのシリーズが好きだという院生は多いです。

上記の『公認心理師・臨床心理士大学院対策 鉄則10&キーワード100 心理学編と合わせて読み込むと受験で必要な専門知識に関してはほぼ大丈夫でしょう。

ヒルガードの心理学

有名な心理学書『ヒルガードの心理学』です。大学院入試ではよく英語問題で出題されます。

英語が苦手な人は日本語版と照らし合わせながら読むことをおすすめします。

読み物としても面白いですが、受験ということを踏まえるととりあえず英語版は一通り目を通しておきましょう。

最後にこの記事の内容をまとめておくと、心理学の大学を選ぶ際のポイントは以下の6つです。

<まとめ>
・心理職に就くには「臨床心理士」 or 「公認心理師」資格が必須

・短大ではなく4年制大学を選ぶ
・「公認心理師」受験科目に対応した大学を選ぶ
・日本心理学会HPを参考に大学を選ぶ
・学派の偏りがないか確認
・心理系大学院入試は難関

大学選びの参考にしてください。

というわけで今回は以上です。

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