【プロパガンダ】なぜテレビを見てはいけないのか?

プロパガンダとテレビ

第2回の心理カフェ会では、社会心理学をテーマにお伝えしました。
その中で僕はプロパガンダについて話しました。

プロパガンダとは、簡単に言うと大衆扇動のことです。
ある特定の思想に意識を向けさせる誘導戦略のことを指します。

プロパガンダの代表的なものはテレビです。
テレビはある特定の思想に人々を導くための道具として使用されています。

実際、社会心理学では、テレビを見る時間が1日4時間以上の人は、1日2時間以内の人に比べて信念や態度の歪みがあることが知られています。

信念とはなんでしょうか?

信念とは「こうあるべき」という考えのことです。
私たちは皆、心にたくさんの信念を持っています。

このような信念のまとまりのことを専門的にはビリーフシステムと呼びます。
ビリーフシステムという概念は僕が知る限り、社会心理学者の西田公昭さんが提唱したのが始まりです。

テレビの視聴はこのビリーフシステムを歪めます。

具体的には、

・差別や偏見の助長
・凶悪犯罪を過剰に存在すると考える
・男性に比べ、女性の方が能力が低いと考える

などが研究で明らかにされています(ガーブナーら)。

ざっくり言うと、
テレビの視聴時間が長いと、テレビが描く世界に染まってしまう傾向があるということです。

現実世界を正しく見ることができなくなってしまいます。

テレビは見てはいけない

その他の研究においても、テレビを見る危険性は明らかにされています。

•犯罪記事ばかり読んでいる人は犯罪に対する恐怖心が強い
•通り魔の映画ばかり見ている人はレイプ被害者への同情心・共感心が薄れていく
•ある地域にテレビが導入されると盗みの発生件数が増加する

なぜテレビを見ると歪んだ信念が形成されて問題行動に繋がるのか?

社会心理学者たちは次のように考えています。

例えば、車のCMでは高級車で、美女が隣に乗っており、絶景を見ながら快適なドライブ・・・
のように、テレビで描かれる理想は視聴者の多くの人たちの日常生活と大きく掛け離れたものです。

そのため、このような映像を見た視聴者は、CMの理想像と自身の貧しい日常生活との乖離からくるフラストレーションを生じ、歪んだ信念や問題行動に走ってしまう。

結果、テレビが存在しなかった地域にテレビが持ち込まれると、盗みの発生件数の増加などの問題が現れ始めます。

実はこれらの研究には、1つ怖い特徴があります。
それはここまで挙げてきた研究が、因果関係の研究で裏付けられているということです。

勘違いしている人が多いのですが、多くの学問研究は相関関係を示しているだけに過ぎません。
相関とは、ある事象とある事象の間に何らかの有意な関係があったということを示すものです。

以前、メンタリストのDaiGoさんが研究者から叩かれていて話題になりましたが、彼がよく言っている「〇〇をやれば△△」というのは、因果関係の研究でなければ主張することができません。

相関研究は、〇〇が△△の原因なのか、それともその逆なのか、はたまた交絡要因(別の要因)によってそう見えただけなのかがわかりません。

これは研究を知っている人なら知っていることなので、「DaiGoさんは論文の読み方を知らないのでは?」と批判されたようです。

話を戻しますと、今回の研究では、テレビを見たから信念の歪みや問題行動が起きたのか?それともあらかじめ素因を持っていた地域だから、テレビ導入後に信念の歪みや問題行動が見られたのか?が明確にわかっているということです。

つまり、テレビが先、結果が後なのです。
テレビが原因で導入された地域の人たちは歪んだ信念を持ち、問題行動を起こすようになったというわけです。

テレビのない生活

テレビがよくないことはわかりました。
しかし、問題はどう対策をするかです。

言うまでもありませんが、一番の解決策はそもそもテレビを見ないことです。
ちなみに僕自身は自宅にテレビがありません。

現在、僕は大学院に通っていますが、面白いことに周りの人たちも自宅にテレビなしが多いです。
理由は簡単で、みんなテレビより本が好きだからです。

それはさて置き、実際はテレビが家にあって、暇さえあれば見てしまう人がほとんどだと思います。
そこで、テレビを見ていてもできるシンプルな対策をお伝えします。

・事実と脚色を分ける

難しい方法はいくつもありますが、できなければ意味がないので、これだけでOKです。

テレビから流れてくる情報には、事実と脚色の2つが混同されています。

例えば、今(2020.2.4現在)Yahoo!ニュースを見てみると、
『東出昌大と不倫騒動の唐田えりかに「応援の声」が高まる背景』というニュースがランキング一覧に入っていました。

このニュースで言えば、「東出くんと唐田さんが不倫した」という点のみが事実で、それ以外は脚色です。
唐田さんを持ち上げたい人は応援しているでしょうし、不倫は許さない!という人たちは応援なんてするわけありません。

つまり、「不倫をした」という事実+どう世間に思わせたいか?という発信者の脚色で構成されています。

ですから、仮に僕がこのニュースから情報を得るとすると、「東出くんと唐田さんが不倫したんだ」ということだけです。
それ以外に得られる情報はありません。

これが「事実と脚色を分ける」ということです。
得られるのは事実だけ、と考えるとわかりやすいかもしれませんね。

※ちなみにこのブログを書くために、東出くんと唐田さんの不倫を例に挙げましたが、お二人ともあまりよく知りません。

ぜひ事実と脚色を分けるという視点を持ってテレビを見てください(もちろん見ないのが一番ですが)。
今までにない面白い世界が見えてくるはずです。

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