音楽はなぜ効くのか?

他人に心理的影響を与える上でとても効果的なものとして音楽が挙げられます。
古今東西、遥か昔から音楽は人々の心理状態を操作する道具として使用されてきました。

特に宗教的儀式においては、音楽が活用されてきました。
悪用されてきましたと言った方が正しいかもしれません。

インドなどでは、人の脳の恐怖回路に直接的に働きかける音源が研究されていたりしています。
サブリミナル音源などは日本でもよく活用されています。

音楽はなぜ心理状態を操作する道具として有効なのでしょうか?

そこには2つの理由があります。
1つはまとまりの感覚を生むこと。そして、もう1つは意識化できないこと。

まとまりの感覚

同じ音楽を同じ場所で聴いた人はまとまりの感覚を感じます。
ライブでの一体感や合唱コンクールなどで感じたまとまりの感覚がそれです。

音楽はその場にいる人たちの感情を統一し、強力なまとまりの感覚を与えます。
自分たちは皆同志である。

そんな感覚を与えるのです。

社会心理学の研究においても、まとまりの感覚の重要性が知られています。
この分野で大ベストセラーとなった『影響力の武器』の著者であるロバート.B.チャルディーニは、第7の自動反応として「まとまり」を挙げています。(ちなみに自動反応とは人間にプログラムされた抗えないバイアスのこと)

このまとまりの感覚は音楽によって簡単につくりあげることが出来ます。
まとまりの感覚を得た人たちは、相手との信頼感や絆を感じ、無防備な状態に陥ります。

音楽は心理現象を悪用しようとする人にとってもってこいの道具なのです。

サブリミナルは効く

音楽がまとまりの感覚を引き起こし、人を無防備な状態にしてしまうことはお伝えました。
音楽が効果的な理由のもう1つは意識化出来ないことにあります。

精神分析の創始者として有名なフロイトは、人間の意識と無意識を氷山に例えました。
彼は人間の意識は氷山の一角に過ぎず、その下には膨大な無意識の領域が広がっていると考えました。

私たちは何も考えなくても会社や学校から家に間違えずに帰ることが出来ます。
いちいち「この角を右に曲がって・・・」なんてことは考えないわけです。

これは無意識が帰り道を記憶しており、何も考えなくても身体を動かして目的地までたどり着かせてくれるからです。

このように私たちの中で大きな力を持っているのは、無意識の領域です。
音楽はこの無意識の領域に働きかけるので、心理的影響を与える上でとても効果が高い道具なのです。

私たちは意識化できる部分しかコントロールすることが出来ません。
つまり、氷山の一角のみがコントロール可能なのです。

しかし、音楽は意識化できませんので、私たちの意識の下に広がる膨大な無意識の領域に直接働きかけます。
だから、効果が高いのです。

しかもそれはサブリミナル的であればあるほど効果が高くなります。
意識できないところでの入力は効くのです。

音楽を活用する

他者に心理的影響を与えたければ、自分が影響を与えたいイメージに合致する音楽を用意し、相手に意識化できないところで自然に流すとその効果を得られます。

明るい気持ちにしたければ明るめの音楽を、ネガティブな気持ちにしたければネガティブな音楽をそれぞれ流せば良いでしょう。

ポイントはいかに相手に意識化させないかです。
意識化されなければされないほどその効果は高まります。

悪用を防ぐため、簡単に紹介しましたが、勘の良い人ならかなり応用できるでしょう。

くれぐれも自己責任で。

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