「心理学的に正しい」はうざい?なぜ心理学研究の再現性は低いのか?

心理学的に正しいは正しくない

心理学を専門にしていると、「メンタリストDaiGoさんが心理学的に〇〇が正しいと言っていました!」と言ってこられる方がいます。

もしあなたの周りでもこのような人がいたら鵜呑みにしてはいけません。

 

DaiGoさんがどうとかいうわけではありませんが、「心理学的に正しい」は実は正しくないことが多いからです。

もっと言うと「科学的に正しいから」と言われて説得されてはいけません。

 

よく心理学研究は再現性がないと言われます。

これは半分当たりです。

 

例えば、不安が強い人が認知行動療法を受けたら不安が改善されたという研究があったとしましょう。

しかし、よく考えれば認知行動療法によって本当に不安が低減されたかどうかはわかりません。

 

いつもより気候が良くて今日は気分が良かっただけかもしれませんし、楽しみな出来事があって不安が低減されただけかもしれません。

もちろんこのようなことが起こらないよう研究では統制を行いますが、このような不安に関与した可能性のある条件は数えだせばキリがありません。

 

現実問題として統制にも限度があるのです。

 

心理学の限界

この統制のできなさは心理学に限らず科学の限界と言えるでしょう。

特に心理学研究は人間の心を対象とすることから不確定要素が多くなります。

 

心という流動的なものを扱うことに限界があることは、心理学部に在籍していた人なら特にわかることでしょう。

あくまで今回の実験では〇〇という傾向が見られた、という程度です。

有意差は因果関係を示すものでは決してありません。

 

「心理学的に〇〇だから正しいんだ」という主張をしている人がいれば、その人は心理学を学問としては学ばなかった人でしょう。

研究者はこのような基本を理解した上で研究しています。

そもそも対象とする「心」自体が解明されていないので完全な結果が出るはずもありませんが。

 

自分に当てはまらない謎

心理学研究の結果を考える際、それが自分に当てはまるかという点はよく考えた方が良いと思います。

「科学的に効果があるって言われてるのになぜ自分には効果がないのか?」と不思議に思われる方もいるでしょう。

 

なぜこのようなことが起きるのかというと、研究というのはあくまで平均に過ぎないからです。

多くの人に効果があったものが自分にも効果があるとは限らないのです。

 

平均したら効果があったというだけであって、自分に当てはまるという保障はどこにもありません。

 

ランダム性に支配された世界

世界はランダム性に支配されています。

不確実性という言葉を聞いたことがあると思います。

 

ビーカーにお湯を入れてその温度を温度計で測ろうとしても絶対に正しく測ることはできません。

なぜなら温度計の温度がお湯の温度に影響を与えて変化させてしまうからです。

これが不確実性です。

 

この世に絶対的な結果は存在しません。

世の中はランダム性で成り立っているのです。

 

心理学研究も残念ながらこのランダム性に支配された世界から逃れることはできません。

それどころか人間という無数の影響を受ける対象を研究しようとしているのですから、心理学研究は他分野の研究よりも信頼性・妥当性・再現性の面で劣ります。

 

データを安易に鵜呑みにするのではなく、このようなことを踏まえた上で研究結果を考えることが必要でしょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です