この記事では、僕のメンターとでも言うべき5人の心理学者を紹介します。

僕が心理学を学び始めた時、誰を指針に勉強すれば良いのか全くわかりませんでした。

ある程度、色んな心理学者を知るようになって初めて、「この人から学びたい!」という学者がちらほら出てきました。

ただ、このようなやり方は、試行錯誤の上に成り立つものですから、時間はかかるし、効率も良くありません。

そこで現時点で僕が「この心理学者から学んでよかった」と思う人たちを並べてみました。

影響を受けた順にランキングで紹介しましたので、「心理学に興味があるけれど、誰から学べば良いの?」と思っている方はぜひ参考にしていただけたらと思います。

 

第5位 カール・ロジャーズ

アメリカの心理学者・心理療法家。

人間性心理学を普及させたカウンセリングの父。

人気の心理療法家ランキングで常に1位という世界的に人気の心理療法家。

カウンセラーの態度として、①無条件の肯定的理解、②共感的理解、③自己一致、の3つを示しました。

私たちが一般にイメージするカウンセリングルームでセラピストが相槌を打っているカウンセリングというのは、ロジャーズ型のカウンセリングです。

彼の提唱したクライエント中心療法という心理療法がそれまでの心理療法と決定的に異なっているのは、クライエントとセラピストの対等性にあります。

心理療法というと、専門家がクライエントに心理療法をするという治療上の上下関係がどうしても存在しました。

しかし、ロジャーズの心理学は違いました。

あくまでクライエントとセラピストは対等であり、クライエントを受容することによって問題解決を図ろうとします。

晩年のロジャーズは、エンカウンターグループという交流による心理療法を開発したことで、ノーベル平和賞の候補に挙げられたこともあります。

ロジャーズについては↓

ロジャーズ心理学の「自己一致」に学ぶ「Be」の高め方

 

第4位 ヴィクトール・フランクル

フランクルは、ユダヤ人の精神科医です。

彼には特殊な経歴があります。

それは彼が第2次世界大戦の時、アウシュヴィッツ収容所に収容されたということです。

アウシュヴィッツ収容所といえば、ヒトラー率いるナチス政権が人間をできるだけ効率よく殺すための収容所として設立されたもので、毒ガスのシャワーを浴びせるなど残虐な方法で大量殺戮が行われた場所として有名です。

『アンネの日記』はあまりにも有名ですが、フランクル自身がアウシュビッツでの体験を綴った『夜と霧』もロングセラー書として有名です。

フランクルの心理学は、ロゴセラピーとして有名ですが、日本では『夜と霧』の著者としてのフランクルの認識がされている感があり、あまりフランクルの心理学が普及しているイメージはありません。

しかし、個人的にはフランクルの心理学はぜひ知っておいてほしいと思います。

要約すると、「人生には神から与えられた意味があり、その意味を見つけることで問題解決へと向かっていける」というのがロゴセラピーです。

 

第3位 ロバート・B・チャルディーニ

影響力の武器の著者で、社会心理学の権威。

研究者でありながら、数々の企業に潜入研究を行い、理論面と実践面から幅広く社会心理学に影響を与えている社会心理学者。

チャルディーニが発見した、「影響力の武器」と呼ばれる自動反応は、私たちが日常生活で気付かないうちに行使している根源的なものであり、それを解き明かした彼の功績はとても大きいと言えます。

チャルディーニの著書はどれも内容が濃く、常に手元において、確認したいものばかりです。

『影響力の武器』を行使してくる人たちから自分を守るためにも、チャルディーニから学んでおくことは有効です。

特に世界的に大ベストセラーとなった著書『影響力の武器』と、最新作『PRE-SUASION』の2冊は必読です。

これらの書籍を読み込んでおくことで、圧倒的にアドバンテージがつきます。

『影響力の武器』の紹介は↓

【ランキング形式】「自分を変える」おすすめ心理学本5選

「返報性の法則」恩を返さなければという心理法則

第2位 ヴィゴツキー

「心理学界のモーツァルト」と称されるロシアの天才心理学者。

発達心理学の巨匠ピアジェの同期で、しかも絶対的な権威を持っていたピアジェの思想を打ち負かしたという経歴を持つ異色の心理学者。

この事件は「ピアジェ・ヴィゴツキー論争」と呼ばれ、心理学の教科書に出てくるほどの衝撃的なものでした。

ピアジェは子どもの言語獲得は内面(内言)で生まれ、その後他者とコミュニケーションを取るための外部言語(外言)となると考えました。

これに対し、ヴィゴツキーは子どもの言語獲得は外言が先で、その後、内言が使えるようになると真っ向から反論しました。

結果、ピアジェは自分の論が正しくなかったことを認めるという衝撃の事件が「ピアジェ・ヴィゴツキー論争」です。

また、ヴィゴツキーは「発達の最近接領域」という概念を提唱し、発達心理学のみならず、障害児教育や外国語教育など教育学の分野にも多大な影響を与えました。

ヴィゴツキーは残念ながら、30代の若さでその生涯を閉じましたが、インクルーシブ教育など現代の最先端の教育実践の根底には、彼の思想が強く影響しています。

ヴィゴツキーについては↓

「発達の最近接領域」と「変化の心理学」

第1位 ミルトン・エリクソン

催眠療法の大家、精神科医、心理療法家、現代催眠の父。

当時のアメリカで「エリクソンのところに行って治らなければ、どこに行っても治らない」と言われたほどの天才心理療法家。

握手するだけで相手の手が動かなくなる(カタレプシー)は、ハンドシェイクインダクションと呼ばれ神業として催眠業界の憧れとなっています。

エリクソンというと「催眠の天才」というイメージが先行してしまいますが、彼はあくまで心理療法家であり、クライエントの問題解決のために必要であれば催眠を使っていたに過ぎません。

彼の技法はユーティライゼーションと呼ばれ、クライエントの関心を利用して、クライエントが気付かないうちに問題を解決してしまうという方法論でした。

この考え方は学問的には、解決志向アプローチ(ブリーフセラピー)に引き継がれており、エリクソンの弟子のビル・オハンロンらが普及に努めています。

治すためなら利用できるものは全て利用するというエリクソンのユーティライゼーションの考え方から、僕自身も多大な影響を受けています。

エリクソンのおすすめ本は↓

 

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